I want to eat your pancreas

君の膵臓をたべたい他人とうまく馴染めない系男子を救ってくれる優しい映画

SCORE1110.503.7

君の膵臓をたべたい

あらすじ

母校に赴任してきた高校教師の“僕”(小栗旬)は、取り壊しの決まった図書館の整理を任される。そこはかつて“僕”とその同級生・山内桜良(浜辺美波)が過ごした思い出の場所だった。教え子との会話の中で、“僕”は桜良と過ごした数ヶ月間を思い出す。桜良がひそかに綴っていた闘病日記「共病文庫」を偶然読んでしまったことをきっかけに共にした日々。その忘れられない時間が、今の“僕”に残したものとは……。

作品詳細

メインキャスト
浜辺美波

浜辺美波

北村匠海

北村匠海

小栗旬

小栗旬

北川景子

北川景子

大友花恋

大友花恋

矢本悠馬

矢本悠馬

Dôri Sakurada

上地雄輔

上地雄輔

Daichi Morishita

Keisuke Nakata

監督
Shô Tsukikawa
脚本
吉田智子
公開年
2017 年
製作国
日本
ジャンル
ドラマ
リンク
公式サイト
Twitter

累計発行部数200万部超えのベストセラーを映画化

300万回以上再生されている予告映像

映画「君の膵臓をたべたい」は、累計発行部数200万部超えの同名ベストセラー小説を原作とした実写化作品。数多くの映画、ドラマ作品のほか、CMやミュージックビデオを手がける月川翔が監督を担当しています。

脚本は、「カノジョは嘘を愛しすぎてる」や「アオハライド」などの恋愛映画を多く手がける吉田智子。原作にはなかった12年後の“僕”の姿を大胆に描写し、映画独自の謎と発見のあるストーリーに仕上げました。

原作ファンにとっては評価の分かれるところかと思いますが、原作とはまた違った角度から楽しめる作品になっていると思います。

浜辺美波と北村匠海のダブル主演で、山内桜良を浜辺美波が、“僕”を北村匠海がそれぞれ演じています。

足りない自分を肯定してくれる優しい映画

映画「君の膵臓をたべたい」の特報

「君の膵臓をたべたい」は、とにかく優しい映画でした。

女性目線での感想はまた違ったものになると思いますが、主人公の“僕”のような立ち位置で過ごしてきた人には刺さるものがあると思います。

ただ、物語やキャラクターにはあまりリアリティを感じないというか、特に山内桜良のキャラクターがファンタジー過ぎる印象を受けました。

クラスの人気者で友達がたくさんいて男にもモテるのに、本ばっかり読んでるネクラな同級生に対して堂々と「仲良し」宣言する女の子なんてこの世に存在しませんよ!絶対いない!!

でも思うんです。自分が他の人と比べて足りない人間だと自覚のある主人公のフィルターをとおして見た山内桜良という女性は、この世に存在しないレベルでスペシャルな存在だったんじゃないかなと。

そして、そんなスペシャルな存在が足りないはずの自分を最後の最後まで肯定してくれるんです。こんな優しい世界、素敵すぎるじゃないですか。

あなたがもし、協調性がなくて学校や会社でうまく立ち回ることができない自分に自己嫌悪していたとしたらなら、きっとラストシーンと「君の膵臓をたべたい」という台詞に勇気づけられるはずです。

他人からの承認って、いやらしい気がしてなかなか自分から求めずらいものですkらね……。“僕”をとおして尊敬するスペシャルな人から認められる喜びを受け取れたことが強く心に残りました。

その優しさは呪いのように

作品の大きなテーマとしては「いつ死ぬかわからないから与えられた日々を後悔のないように生きよう」みたいな既視感のあるものでしたし、病に侵された女性との恋愛を描いた作品なら他にもたくさんあるかと思います。

そんななか「君の膵臓をたべたい」が他の作品と大きく異るのは、桜良と“僕”がハッキリとした恋愛関係でないところです。もしかしたら本当の気持ちを隠しているだけなのかもしれませんが、お互いそれを伝えずに憧れと尊敬だけで繋がっているのです。

もしかしたら、“僕”に気持ちを伝えなかったのも桜良の優しさなのかもしれません。自分が病気だということを秘密にして、友人たちを悲しませないように努めて普通に過ごそうとする桜良ですから、自分の死による悲しみを増やしたくないと考えても不思議ではないよな、とも思いました。

ただ、完璧すぎるくらい完璧な桜良の優しさが、12年後まで呪いのように“僕”を縛っているようにも感じました。

もし桜良が弱い人間で、死への恐怖や恋心を吐露していたとしたら、もう少し“僕”も楽に12年間を生きれたのかなとも思うのです。

強い憧れを持った人と接した時、その存在がプレッシャーになって自分を肯定できなくなってしまうことってあるじゃないですか。自分はやっぱりああはなれないな、足りない人間だなとモヤモヤを抱えたまま生きてしまう……。

そんな“僕”が手紙を見つけることで12年越しにやっと呪いから解放されたのかと思うと、その月日が悲しくもあります。

劇中でもいろいろなシーンで描かれていますが、とにかく“僕”が桜良に対して優しいのです。だからこその悲しさを感じました。ごくごくフラットに、自然に桜良(女性)を思いやれるんだもん。やっぱり彼はすごい。そりゃ桜良も余生を共にしたくなりますよ!

そして、そんな“僕”優しさと、いつでも明るい桜良の強さゆえに、予期せぬ最期に打ちのめされてしまうっていう……。そりゃ一ヶ月は家から出れないし、12年経ったところでモヤモヤは消えないはずです。

桜良の存在がものすごい強い光だったからこそ、そのぶん影も大きくなってしまうジレンマ。

それが解消されるのが12年後っていうのはやっぱり長すぎるし残酷な気もするけど、それでも一生単位で見たらハッピーエンドなのかもしれません。いや、ハッピーエンドであってほしい……。


こんな風にいろいろと考えさせられるところはありますが、心に引っかかるポイントが多いのは、きっと良い作品である証拠なのだと思います。

自分自身の経験と重なるポイントもたくさんあって、とても共感できる作品でしたし、思いっきり感動してしまいました。

がっつり男性目線のレビューになりましたが、気になる方はぜひ鑑賞なさってみてはいかがでしょうか!

2018年に劇場アニメ版も公開予定

先立って実写映画化された「君の膵臓をたべたい」ですが、2018年には劇場アニメ作品としての公開も控えています。

キャストや制作会社などの情報は発表されていませんが、予告映像のみYouTubeにて公開されていました。こちらも楽しみです!

劇場アニメ版の予告映像