Spider-Man: Homecoming

スパイダーマン:ホームカミングヒーローだらけのマーベル世界にホームカミングした新スパイダーマン!

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スパイダーマン:ホームカミング

あらすじ

放課後の部活感覚でスパイダーマンとして活動していた15歳の高校生ピーター・パーカー(トム・ホランド)は、その才能に気付いたアイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)に見出され、戦いの場に駆り出される。しかし、地元にもどると退屈な人助けばかりに振り回され、あこがれのアベンジャーズ入りも程遠く、焦りを感じる日々をおくることに。そんな中、特殊な科学技術を用いた武器で強盗をはたらく一味を見つけたピーター。それがきっかけとなり、街にひそむ静かな陰謀に巻き込まれていく……。

作品詳細

メインキャスト
トム・ホランド

トムホランド

マイケル・キートン

マイケルキートン

ジョン・ファヴロー

ジョンファヴロー

ゼンデイヤ

ゼンデイヤ

ドナルド・グローヴァー

ドナルドグローヴァー

タイン・デイリー

タインデイリー

マリサ・トメイ

マリサトメイ

ロバート・ダウニー・Jr

ロバートダウニーJr

Gwyneth Paltrow

Kerry Condon

原点回帰のスパイダーマン

今までのスパイダーマンシリーズとは異なり、ソーやキャプテンアメリカ、アイアンマンといったヒーローたちの居るマーベルシネマティックユニバース(MCU)を舞台にしているのが本作の最大の特徴。

映画のタイトルにもあるとおり、まさに、スパイダーマンがマーベル世界にホームカミングした原点回帰の作品なのです。

それだけでなく、スパイダーマンシリーズではおなじみとなっている重要人物の死や、主人公がスパイダーマンになったきっかけがバッサリとカットされているのもポイント。

それぞれ、重要人物の死については「メイおばさんにとって悲しいできごと」として、スパイダーマンになったきっかけについては「蜘蛛に噛まれた」の一言で済まされています。

これには賛否両論あると思いますが、その思い切った脚本によってテンポがよくなり、とにかく明るくて楽しい作品に仕上がっていました。

日常パートとヒーロー活動パートを丁寧に繰り返し描いているので、物語が動き出す中盤までに深く主人公に感情移入できたのも良かったです。

トム・ホランドの肉体美をどうぞ

犯罪者に軽口を叩きながら放課後の部活感覚で世直しする未熟なヒーローの卵……。

そんなスパイダーマンの成長物語をおおいに楽しむことができました!

少年漫画的な新スパイダーマン像

本作のスパイダーマンは「とにかくヒーローになりたい!アベンジャーズに入りたい!」という夢にあふれた、とても生き生きとした少年です。

トニー・スタークから譲り受けたハイテクスーツで身を包み、愛すべき隣人としてニューヨークの街を飛び回るのですが……。

彼にスーツという新しい力を与えてくれたのが大人であるのと同時に、いろいろな意味で彼の敵になるのもまた大人だったりするんですよね。

悪役ヴァルチャーもそうですけど、ハッピーは話を聞いてくれないし、トニーは余計なことするなって言うし。

もっと人の役に立ちたい!ヒーローになりたい!悪いヤツをやっつけたい!!

そんな気持ちばかりが先走っての大失敗……。そりゃそうです。彼はまだ15歳の高校生。失敗して当たり前。

それでも自分の心の声にしたがって親友のネッドのサポートを借りつつ自分が授かった力だけで障害を乗り越えて兄弟な敵に打ち勝つ姿に、少年漫画的な「友情・努力・勝利」の方程式とアツさを感じました。

友だちとたわむれるスパイダーマン

エンディング後のヴァルチャーの台詞もそうなんですけど全体的にアツいんですよね。アツいというか若々しいというか。ピーターに対する同級生たちの態度や言葉がダイレクトに影響して彼の行動につながっているっていうのも伝わってきて、15歳のスパイダーマンのテンションがそのままストーリーの展開にまで影響しているのかなと思いました。

ナイーブで悩みながら成長する過去のスパイダーマンも良かったですが、ここまで突き抜けて強いメンタルのまま成長していくスパイダーマンもまた良いですよ!

人間的な魅力にあふれたスーパーヴィラン、ヴァルチャー

今回のスパイダーマンにおけるラスボス、スーパーヴィランのヴァルチャーは、もしかしたらMCU史上ナンバーワン(それかロキの次くらいかな)の魅力ある敵キャラクターに仕上がっているんじゃないかなと思いました。

かつてアベンジャーズがチタウリたちと激突したニューヨークの決戦。その戦いの末に破壊された街の後片付けを請け負っていたのが、マイケル・キートン演じるヴァルチャーことエイドリアン・トゥームス。

瓦礫の街を復興すべく人を雇い、従業員とその家族、そして自分の家族を養うために仕事をはじめようとしたその矢先に、トニー・スタークによって設立されたダメージ・コントロール社に全てを奪われてしまいます。

なぜ自分だけこんな目に?なぜチャンスを奪われなければならない?自問するなかで社会的敗者として開き直った彼は、瓦礫掃除で手に入れたチタウリの未知の技術を利用して闇の武器商人として裏社会に堕ちてしまいます。

ヴァルチャーのかっこよさが集約されたビデオ

もちろん自分の努力を裏切る社会への反発もあったでしょうが、全ては家族と仲間のため、そしてヴァルチャー自身にとっての悪に対抗するためにどうしても必要なことだったのです。

チタウリの遺物を武器に改造して売り飛ばすという裏トニー・スターク的な犯罪に手を染めてしまうというのは、自分を信じてくれている家族に対する裏切りですし、仕事仲間をも巻き込む無責任な行為です。

だとしても、そうせざるを得なかったヴァルチャーの心情には少なからず共感してしまうところがありました。

もともと気に入らなかった金持ちに仕事を奪われたとして、目の前に抑圧をすり抜ける手段があったらみなさんどうしますか?ヴァルチャーほどでなくても、ちょっとした(社会への)仕返しぐらいしてやりたくなりませんか!!

しかもそれが実益を兼ねていたとしたら、ますますやりがいが出てくるというものです……!

ピーターも素晴らしいキャラクターですけど、どちらかというと私はヴァルチャーの方が好きです。エンディング後の刑務所での台詞も含め、なんだか憎めない悪役でした。

迷ったら心の声にしたがえ!

物語の終盤、ピーターは二つの重大な決断をします。

ひとつは正義のため、もうひとつは自分らしく生きるため。

そのどちらも、自らの心の声に従った結果。誰かのためではなく、自分のためでもなく、ただ思うがままに行動する自然体なスーパーヒーロー。

そんなスパイダーマンがこれからも観続けられるかと思うと、一作目が公開されたばかりですが、今からとてもわくわくしています。

噂では三作目までやるらしいですし、もちろんMCUにもからんでくるはず。次のアベンジャーズが楽しみでしかたないです!!

大いなる力に伴う大いなる責任……よりも、そのパワーを手に入れたことがいかに特別で楽しいことなのかを思い出させてくれる本作。

もし劇場へ行こうか迷っているなら、ぜひ心の声に従ってほしいと思います!